「建設会社を辞めて独立したので、すぐに建設業許可を取りたい」
「元請会社から建設業許可を取ってほしいと言われた」
「法人を設立したばかりでも建設業許可は取れる?」
独立したばかりの建設業者の方から、このようなご相談をいただくことがあります。
結論からいうと、独立したばかりでも建設業許可を取得すること自体は可能です。
ただし、これまで会社員として働いていて、初めて独立したという方の場合、建設業許可の取得は簡単ではありません。
特に問題になりやすいのが、建設業の経営経験です。
この記事では、独立したばかりの方が建設業許可を取得するのが難しい理由と、それでも許可を取得したい場合に考えられる方法について、りつりん行政書士事務所がわかりやすく解説します。
独立したばかりだと建設業許可の取得が難しい理由
建設業許可には、いくつかの要件があります。
その中でも独立したばかりの方が問題になりやすいのが、建設業の経営経験に関する要件です。
例えば、建設会社に10年以上勤務し、現場経験が豊富だったとしても、それだけで経営経験の要件を満たせるとは限りません。
「建設業の経験が長いこと」と「建設業を経営した経験があること」は別だからです。
そのため、
「職人として15年働いてきたので、独立したらすぐ建設業許可を取れる」
とは限らない点に注意が必要です。
前の会社で役員だった場合は取得できる可能性がある
独立したばかりでも比較的許可を取得しやすいのが、以前勤めていた建設会社で役員をしていたケースです。
例えば、
- 建設会社の取締役を5年以上務めていた
- 建設会社の代表取締役を経験していた
といった場合には、前職での経験を利用して経営経験を証明できる可能性があります。
つまり、
現在の会社を設立してから5年経過するまで待つ必要があるわけではありません。
過去の経験も含めて要件を判断します。
ただし、役員だったことだけではなく、その会社が建設業を営んでいたことなどを資料によって証明する必要があります。
個人事業主として建設業を営んでいた経験も使える
法人を設立したばかりでも、その前に個人事業主として建設業を営んでいた場合は、その期間を利用できる可能性があります。
例えば、
個人事業主として建設業を5年以上経営
↓
法人成り
↓
法人で建設業許可を申請
というケースです。
法人を設立して間もなくても、個人事業主時代の経験を証明できれば、許可を取得できる可能性があります。
そのため、法人成りを検討している場合は、法人設立前に建設業許可について確認しておくことをおすすめします。
経営経験の要件を満たす人を会社に迎える方法もある
自分自身が経営経験の要件を満たしていない場合でも、要件を満たす人を会社に迎えることで許可を取得できる可能性があります。
例えば、建設業について必要な経営経験を持つ人に常勤役員等として会社へ入ってもらう方法などが考えられます。
そのため、
「自分には経営経験がないから絶対に許可を取れない」
とは限りません。
ただし、この方法には大きな注意点があります。
人を迎えて許可を取る方法にはリスクもある
りつりん行政書士事務所では、単に「経験者を連れてくれば許可を取れます」と考えることはおすすめしていません。
なぜなら、建設業許可は取得するときだけ要件を満たせばよいものではないからです。
許可取得後も、必要な経営管理体制を維持しなければなりません。
例えば、
自分には経営経験がない
↓
要件を満たす人に常勤役員等として入ってもらう
↓
建設業許可を取得
↓
その人が退職
となった場合、後任者によって直ちに必要な体制を確保できなければ、建設業許可の要件を維持できなくなる可能性があります。
場合によっては、許可を継続できず、廃業等の手続きが必要になることもあります。
500万円以上の工事を受注している会社で建設業許可を維持できなくなれば、事業への影響は非常に大きくなります。
そのため、他人の経験に頼って建設業許可を取得する場合は、
- 長期間勤務してもらえるのか
- 退職した場合の後任者はいるのか
- 将来的に自分自身が要件を満たせるようになるのか
といった点まで考えておく必要があります。
技術者についても要件を確認する必要がある
経営経験だけを満たせば許可を取得できるわけではありません。
営業所には、許可を受けようとする建設業について要件を満たした営業所技術者等を配置する必要があります。
例えば、
- 施工管理技士
- 建築士
- 電気工事士などの対象資格
- 指定学科+実務経験
- 一定年数以上の実務経験
などによって要件を満たします。
資格を持っていない場合でも、許可業種について一定の実務経験を証明することで営業所技術者になれる場合があります。
ここでは、会社員時代の実務経験を利用できる可能性があります。
つまり「現場経験はあるけれど経営経験がない」が問題になりやすい
独立したばかりの方で多いのが、
技術者としての要件は満たしているものの、経営経験の要件を満たしていない
というケースです。
例えば、
建設会社に15年間勤務
↓
現場経験は十分
↓
独立して一人親方になる
という方でも、15年間ずっと従業員として現場作業だけをしていたのであれば、経営経験について別途確認が必要になります。
そのため、独立前の段階で一度、自分の経歴で建設業許可を取得できるか確認しておくことが重要です。
500万円以上の資金要件も必要
一般建設業の新規許可では、財産的基礎についての要件もあります。
代表的なのが、500万円以上の資金調達能力を証明する方法です。
香川県では、金融機関が発行する残高証明書によって証明する方法が一般的です。
独立直後は、
- 車両購入
- 工具購入
- 事務所契約
- 材料費
- 運転資金
などで資金が必要になる時期でもあります。
建設業許可を取得する予定がある場合は、資金要件についても早い段階で確認しておきましょう。
独立前に建設業許可の相談をするのがおすすめ
これから独立する方で、将来的に建設業許可が必要になることがわかっているのであれば、独立する前に相談しておくことをおすすめします。
特に、
- 前職の役員経験が使えるか
- 個人事業主としての経験が使えるか
- 実務経験を証明できるか
- 資格で営業所技術者になれるか
- どの書類を残しておくべきか
などを確認しておくと、その後の申請がスムーズになります。
退職して何年も経ってから昔の契約書や資料を集めようとしても、会社に協力してもらえなかったり、資料自体が残っていなかったりすることがあります。
独立したばかりの方は、まず許可が取れるか確認しましょう
独立したばかりでも建設業許可を取得できるケースはあります。
ただし、一般的には、独立直後の方にとって建設業許可のハードルは決して低くありません。
特に、それまで従業員として勤務しており、自分自身に建設業の経営経験がない場合は注意が必要です。
一方で、
- 前職で建設会社の役員をしていた
- 個人事業主として建設業を経営していた
- 要件を満たす人材を確保できる
などの事情があれば、独立直後でも許可を取得できる可能性があります。
りつりん行政書士事務所へご相談ください
りつりん行政書士事務所では、独立・開業を予定している建設業者の方からのご相談にも対応しております。
「会社を辞めて独立するけれど、自分の経験で許可を取れる?」
「前の会社で役員をしていた経験は使える?」
「自分では要件を満たせないので、経験者を会社に迎えようと思っている」
といった段階でも構いません。
建設業許可は、許可を取れるかだけでなく、その許可を将来にわたって維持できる体制なのかを考えることも重要です。
りつりん行政書士事務所では、現在の経歴や資格、今後の事業計画を確認したうえで、建設業許可取得の可能性を無料で診断しております。
独立後に「許可が取れなかった」とならないためにも、これから独立を予定されている方は、できるだけ早い段階でご相談ください。
「申請が不安…」「時間がない…」そんな方へ。当事務所では、
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